【珍方見聞録】アダルト保育園で昭和教育を受ける(群馬県甘楽町)
2023年4月某日、フィクサーXより指令が下った。
指令#S6E410:群馬最狂B級スポットの記録をサルベージせよ
群馬の秘境に存在するセルフビルド・パワースポット
群馬県の世界遺産といえば富岡市の富岡製糸場ですが、富岡製糸場といえば「行ったら微妙な世界遺産」としても知られます。
行ってみると意味が分かると思いますので是非一度行ってみてください(という宣伝をしておけば大丈夫でしょう)。
富岡製糸場から10km弱の、山奥ってほどでも無い山中の、甘楽(かんら)郡甘楽町に、そのスジではよく知られたアウトサイダーアート系の珍スポットがあります。
その名を「アダルト保育園」という。
ネットで事前に訪問記録を上げている人のブログ等を調査してみると、この保育園の「園長」さんは中條さんという方だそうな。
庭師の仕事を引退後はこの場所を地域の集会場として小屋を建てて使っていましたが、その仲間の土建業者が持ってきた廃品を飾り付けている内にカオティックな空間になっていった、らしい。
そして既に集会も解散してしまい、今は中條さんが趣味で制作して増え続ける廃品アートを見物客が鑑賞できるよう開放しているという。
そんなわけで現地に行ってみた
富岡製糸場でサクッと観終わる世界遺産を見学した後、車でものの15分ぐらいでそこに到着します。
ベニヤ板や建材に赤やオレンジの手描きの荒い文字の看板が大量に据え付けられた異様な場所が目に入ります。
駐車場は無いようなので、ちょっと進んだところの空き地に勝手に止めました。
「アダルトほいくエン」
「アダルトホ!イク!イク!えん」
「エコロジー アンド エロジジィー!」
「園児 酒・タバコ OK」
「ジジィのアートあんどエロティシズム!(正気か狂気かの芸術!)」
…などと殴り書きされたファンキーな看板を見ながら入口ゲートらしき場所に着くと、各局テレビ局の取材を受けたという記載。
淡路島ナゾのパラダイスでも見た光景ですが、こういうスポットはテレビに映ったことを強調します。
まあそういうのが無かったらヤバいだけの場所なので、テレビでやったという信頼感は必要かも知れません。
とはいえ入場料を取っているわけではないので、園長が単にアピールしたいだけである可能性が大。
「仕事を引退してから目立ちたくなった」という趣旨のことを別のサイトのインタビューでお答えになっていました。
余談ですが、何かのインタビューでご老人に人生の夢を聞いたら「テレビに映ること」が最多だったらしい。
内部は冒頭で紹介した色々なジャンルの廃品を集めた雑多でファンキーすぎる展示や、エロ本の切り抜きを集めた小屋、園長の推しであろう壇蜜さんの写真を集めた小屋など、珍奇な品々で満たされています。
透明の波板で覆われたアッツ暑くてアンモニア臭い休憩所にはテーブルとソファがありますがこれも廃品でしょう。
12月に来てこの感じだったら、真夏に来たらかなりの地獄的状況になること間違いなしかと思いますが、かつてはここを集会所に使っていたのでしょうか?
一応見物客もここで休憩できるようですが……。
展示物はおそらく園長の趣味であろうヘアヌードのグラビアの切り抜きがやたらと多く、秘宝館的意味合いも色濃くありました。
さすがはアダルト保育園。
結局富岡製糸場よりも長居して退出しました。
園長さんには会いませんでした。
記録写真
地点情報
アダルト保育園
所在地: 〒370-2204 群馬県甘楽郡甘楽町秋畑576
入場料: 無料
営業時間: 不明
定休日: 不明
Web: ありません
(訪問:2018年12月)