【珍方見聞録】吹割の滝・奇岩と川が作り出す東洋のナイアガラ(群馬県沼田市)
2023年5月某日、フィクサーXより指令が下った。
指令#S6E518:群馬の山奥の珍しい滝の記録をサルベージせよ
群馬の奥地に存在する岩と滝の名勝地
群馬の奥地・沼田市利根町にある老神温泉は、片品渓谷に沿って形成され、尾瀬を観光する際の宿泊地として知られます。
伊東園ホテルズの「伊東園ホテル尾瀬老神山楽荘」もあります。
老神温泉から尾瀬国立公園の駐車場までは北に20kmぐらいの所にあります。
近年は観光客自体が減っており、まあ寂れてます。
一時期は尾瀬を訪れる観光客で賑わっていたようで、巨大なホテルもありますが、廃墟です。
現在も老神温泉で営業している宿は数えるほどしかなく、土産物店はほとんど閉店しており、無残な姿を見せています。
コンパニオンを手配する置屋も何軒かあり、ストリップ小屋もあったようですがいずれも廃墟となっています。
吹割の滝へ
老神温泉の紹介が長くなりましたが、吹割の滝(の駐車場)は老神温泉から北に3〜4kmの所にあり、国道120号を車で走っていると、観光地でよく見る、土産物店の「無料駐車場」の看板が現れます。
どこも営業しているのかしていないのか定かではないほど寂れています。
吹割の滝に最も近い駐車場に車を止め、行ってみます。
ハンドメイドの土産物店が並ぶ細い道を抜けると、滝ゾーンに入ります。
吹割の滝とは
昭和11年12月16日、当時の文部省から『天然記念物及び名勝』に指定された吹割の滝は、高さ7メートル、幅30メートルにおよび、ごうごうと落下・飛散する姿から東洋のナイアガラとも呼ばれています。『吹割の滝』の名は、凝灰岩・花崗岩の川床上を流れる片品川の清流が、岩質の軟らかい部分を浸蝕し多数の割れ目を生じ、あたかも巨大な岩が吹き割れたように見えるところから生まれました。
周辺には遊歩道も整備されており、『鱒飛の滝』の壮絶な景観や『獅子岩』と呼ばれる岩壁群、『般若岩』などの奇景、歴史ある『浮島観音堂』、『浮島橋』や『観瀑台』からの眺めなど、独特の渓谷美に彩られた多くの見所が存在します。
吹割の滝の紹介|沼田市公式ホームページ
岩の割れ目に大量の水が流れ込む雄大な光景は、2000年の大河ドラマ「葵 徳川三代」のオープニング映像にも使われたそうです。
私は大河は観てないので分かりませんが。
ただ、訪問した日は雨が降らない歴史的渇水の年で、細々と水が流れ込むというちょっと物足りない姿を見せていました。
それはそれで珍な光景といえます。
そんな感じで吹割渓谷の遊歩道をしばらく歩きながら自然が作り出した様々な景色を眺めて、飽きたので帰ります。
外国人がほとんどいない観光地
寂れた土産物店街を歩いてみましたが、中国人をはじめ外国人がほとんどいませんでした。
訪問したのはまだ2018年で、インバウンドがビジネスのキーワードになるほど流行っていた時期だったにもかかわらずです。
尾瀬がけっこうアクセス至難な場所で外国人もあまり来ることができないのと、ここで働く人々も高齢化して外国語に対応できなかったりして、外国人もあまり来たがらないのかもしれません。
確かに、初めて行った外国でローカル線を乗り継いでタクシーで行くような場所には行かんしなぁ。
行ったとしたらよっぽど行きたかったか当て処無くたまたま辿り着いたかどっちかでしょうし。
インバウンドがあまり見込めない観光地は衰退の一途を辿っていると感じました。
この記事の取材はコロナ禍前に行きましたが、現在の状況はどうなっているのでしょうか……。
記録写真
地点情報
吹割の滝
所在地: 〒378-0303 群馬県沼田市利根町追貝
入場料: 無料
営業時間: 24時間…らしい
定休日: 吹割渓ならびに吹割瀑については、12月上旬から4月上旬まで冬季立入禁止(沼田市Webより)
Web: https://www.city.numata.gunma.jp/kyouiku/bunkazai/ichiran/kuni/1000915.html
実際に見るとけっこうすごいです!
本当に行く場合は尾瀬国立公園と老神温泉と合わせて一泊のコースを組むのがオススメです。
※情報は記事アップ当時のものです。現況と異なっている場合があります。
(訪問:2018年7月)