【珍方見聞録】百穴温泉春奈〜幻の混浴温泉を探せ(埼玉県吉見町)

2023年3月某日、フィクサーXより指令が下った。
指令#S6E337:吉見百穴の近くにある混浴温泉を調査した時の記録をサルベージせよ

幻の混浴温泉に潜入せよ

2013年12月、混浴が可能な温泉を探していたら(何をどうしたらそんなもん探すんだ)、埼玉県内に幻の混浴温泉があるという。
そこは当時住んでいた場所から数十kmの場所にあり、B級で知られる観光スポットの吉見百穴の近くにあるらしい。
吉見百穴の記録写真は ⇒ こちら

吉見百穴の近くにある温泉旅館、その名も「百穴温泉 春奈」という。
ここには現代日本でも珍しい男女混浴ができる温泉がありました(過去形)。

現在日本では男女混浴は禁止されており、新規に混浴の入浴施設を開業することはできません。
ここは古くから混浴の許可(?)を得て営業していたということのようですが、当初温泉旅館だったようですが2013年当時は日帰り温泉のみの営業でした。

ネットで事前に得た情報では、入浴料がナンボとか、施設がクソ古いとか、お湯がヌルいとか、ヌルいお湯の中で男たちが長居して延々と女が入ってくるのを待っているとか、なかなか末期的状況を伺わせます。
ちなみに、男たちが混浴温泉に女が入ってくるのを待っている状況が、ワニが池でプカプカしている状況に似ているので、そういう人々を「ワニ」と呼ぶらしい。

で、ここは東京から最も近い混浴であり、休日には物好きな若い女も入りに来るという。
公然と「ハプニング」的なことも起こるらしい。

それを見て、僕もワニになってみたい、混浴でオネーちゃんとイチャイチャしてみたい……若かった僕はそんな思いに駆られて日曜日に車を走らせていました。
当時仕事でエロDVDの制作をしていたので、取材の意味もあったということにしていましたが興味本位です。

現場へ到着してみると

なんか古びた案内看板に従って国道の脇道を進んでいくと、なんか歴史を感じる建物が出てきました。
そしてせっまい駐車場には車が何台も駐まっています。
この時点で異様な雰囲気を察する私。

入口のドアをまたぐと、誰もいないと思ったら横の部屋からおばあが登場し、一見客とみて不審な表情を浮かべ無言。
「日帰り温泉やってますか?」とこちらから聞くとようやく「やってますけど…」みたいなリアクションで受付をしてくれました。
2,000円とか取られたと思います。

「2,000円です」と言われて「じゃいいです〜」と帰る客ではないということが分かったところで、私がただの日帰り温泉を求めて迷い込んだ旅行者ではないということを理解します。

おばあは私に大浴場の場所を伝えるとまた元の部屋へ消えていきました。

休憩室や廊下のボロボロ具合に恐怖を感じつつ大浴場へ。
脱衣所も全然清掃が行き届いておらず足下はジャリジャリして廃墟のようです。

そして大浴場へ

温泉は意外にも岩風呂のようなちょっと凝った作りになっており、外周には熱帯系の植物が生えて上はドーム状になっています。
写真が無いので全く伝わりませんが、ネットで「百穴温泉」を検索すれば出てきますので興味のある方は調べてみてください。

中は暗くてよく見えませんが(洗い場に明かりはありますが浴場内を照らす明かりは無い)楽しそうな男女の笑い声が聞こえます。
岩風呂の中央あたりにオバサン手前ぐらいの年齢の女性が2人ぐらいいて、その近くで陽キャ風のオッサン4人ぐらいが女性に絡んでいます。
オッサン達が「イェーイ」みたいなことをほざいて笑いながら女性のオッペェを触ったりしているのが見えましたが、その周辺をよく見ると、温泉内に満遍なくそれを眺めているオッサン達がいました。
その数、十数名。

これがワニか。

リーダー格の陽キャ達を眺めている二軍の皆さんという感じ。
おそらく陽キャオッサン達は常連で、女が入ってきたら先陣切ってチョッカイを出す権利を有するのではないかと思われ、一見客や二軍のオッサン達はそれを見てるだけというパワーバランスでこの空間は成り立っているのでしょうか。
女の方も常連っぽかったですが定かではない。

体を洗って温泉に浸かってみましたが、なるほどクッソヌルい。
どれだけ長湯しても湯あたりはしないけど風邪を引きそうです。
なにより衛生面が全く信じられなかったので、陽キャ達のお戯れを2分ほど冷めた目で眺めた後すぐ上がってしまいました。

なんか思ってたのと全然違ったので気分が悪くなって入館して30分も経たずに撤退することになりましたが、首都圏最後の混浴温泉はそんな感じでした。

休業。からの閉業へ……

私は2013年12月に訪問しましたが、そのわずか1ヶ月後の2014年1月に休業、そのまま閉業しており、混浴温泉というものは埼玉から消滅したようです。
ギリギリでその内部を見られたのは貴重な体験でした。

ちなみに泉質はWikiによれば「メタホウ酸含有量により、温泉法の規定を満たした温泉。源泉温度9℃」と書かれており、「温泉とは……?」と思わずにはいられない私であった。

あのワニたちは今何処で何をしているのでしょうか。全然興味ないですけど。

記録写真

地点情報

百穴温泉 春奈(閉業)※地図の地点は吉見百穴

所在地: 〒355-0155 埼玉県比企郡吉見町
営業時間: 閉業しています
定休日: 閉業しています
電話: 閉業しています
Web: 閉業しています

(訪問:2013年12月)

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